以前にも書きましたが、歯周病で失った骨などの組織を再生する代表的な方法にエムドゲインを用いた治療法があります。ではエムドゲインって何なんでしょう。基本的に、歯周病で失われたものを再生するためには、歯茎を切開して、感染源(歯石や歯垢など)を完全に取り除いた後に、近くから持ってきた自分の骨や人工骨で埋めたり、エムドゲインやリグロスなどの薬のようなものを塗布して、縫合糸で歯茎を元の状態に縫い、手術を終わります。うまくいけば数ヶ月経過すると歯の周りに再生が起こっているというのが一般的な再生療法です。ですからエムドゲインは歯周病再生治療の外科手術中に使用する薬のようなものです。実際のエムドゲインは豚の歯胚(歯が生える前に顎の骨の中にある状態ではの赤ちゃんのようなもの)の周囲にあるタンパク(アメロジェニンが主成分)で、歯が生えてくる時に歯の根っこを作るのに重要な役割をするとわかっています。これを、歯の周りの骨(あえて骨と言いますが本来は歯周組織です)の再生に使えばいいんじゃない??と使ってみると、もともと歯が生えてきた時にしか見られない組織が歯の周りに再生して、スゴイこれ!!となって20年以上使われてきました。実際使ってみると、患者さんにエムドゲインの手術してから忘れた頃にレントゲンを撮影してみると、あれ?まだ再生してるという経験もあります。これからも、当院での歯周病の再生治療には欠かせない材料です。

  

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