歯周病になると、歯ぐきから出血する、歯がグラグラする、口臭がする、歯ぐきがやせる、などが代表的な症状だと言われています。その中で、歯ぐきがやせることは歯周病なのか?ということについて書いていきたいと思います。歯周病の最大の特徴は進行すると歯の周りの骨が破壊されていくことです。それに伴って歯ぐきもやせていくので、歯周病が進行すると歯ぐきがやせてしまうというのは事実です。しかし歯周病じゃなくても歯ぐきがやせる、歯肉退縮というものもあります。以前、カリフォルニア歯科医師会の報告に白人や黒人と比べて、アジア人(この中では中国人、ベトナム人、韓国人)は歯ぐきが薄く、歯の周りの骨も薄いという報告がありました。また、歯の周りの骨はもともとかなりの確率で薄い部分や欠けている部分があることがわかっています。さらに歯並びが悪い人の特に突出した歯、よくあるのが八重歯ですが、その歯の周りの骨が薄いこともCTを撮影するとよくわかります。

このような状態で強いブラッシングや歯ぎしり、矯正による歯の移動などの刺激が加わると、だんだん歯ぐきが痩せてきます。この状態を歯肉退縮と言います。さらに歯肉退縮は本来隠れている部分が露出してくるので、冷たいものがしみる知覚過敏を伴うことが多くあります。しかし、歯の周りの骨がほとんど破壊されてしまう歯周病と違い、歯肉退縮の場合は歯肉移植によってかなり治るようになってきました。確かに歯肉移植は外科手術なので、術後の出血や痛みはありますがそれだけの価値はあるのでないでしょうか。

 

こうの歯科の大阪・歯周病専門サイト